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    坂の上の雲(3)〜(8)

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      評価:
      司馬 遼太郎
      文藝春秋
      ¥ 670
      (1999-02)
      Amazonランキング: 899位
      Amazonおすすめ度:
      決して忘れてはならない史実が、ここにある
      このような時代もあった
      今の日本に足らないもの

      JUGEMテーマ:歴史

      1冊づつ書くのが面倒になったんで、一気に最後まで。

      この時期への憧れは、東郷平八郎、大山巌、山本権兵衛、西郷従道といったトップクラスの人物の大きさや、日本という国がまだ生まれたばかりで、列強からみれば子供みたいなものだが、必死に追いつこうとしている比較的純粋・純情な国である、というところにあるんだろうな。
      とはいえ、一方では、大東亜戦争につながっていくきっかけ的なものや陸軍・海軍の体質、日本の民族的性質など、この当時からの延長にあるんだな、と感じさせられるものもある。

      まぁ、しかしよくロシアに負けなかったなとも思う。勝因には、偶然的要素も多分にあったと思うが、最大の勝因はロシアの体制にあったと思う。ロシアがもっと違う国だったら、いや、もっといえば、陸軍大将がクロパトキンでなく、また、海軍大将がロジェントウェンスキーでなければ、このような「勝利」は得られなかったような気がしてならない。もちろん、日本軍の戦略や戦術も勝利に多大なる貢献はしていると思うし、やりたいことが出来た日本軍があった、というのも大きな勝因の一つではある。

      しかし、戦闘の描写を読むと、やはり戦争は恐ろしいなと感じさせられる。お国のためとはいえ、当事者国の兵士の尊い命が奪われていく。バルチック艦隊なんかは、結果からみれば、はるばるバルト海から日本海まで沈められに来たようなものだ。何ヶ月にも及ぶ航海の結果、2-3日の戦闘でほぼ壊滅という惨状。
      小説では、死傷者何名、という数でしかわからないが、1人1人に家族・親族があるわけで、その当事者の気持ちを考えると複雑だ。現在の社会では全くありえないと思うが、当時であれば(息子は国のために死んでいったんだから、立派だ)みたいな気持ちでいられるのだろうか?自分がその立場だったらどう感じるだろうか?など、考えさせられる。

      「坂の上の雲」は明治時代を知るうえで、必読の書と思う。が、歴史ものを読むときは、一方からの物事の考え方しかみていないと、本質は理解できないし、誤った認識に陥ってしまうと思うので、別の日露ものも読みたいと思う。
      Ponte Vecchio * 歴史 * 22:49 * comments(0) * trackbacks(0)

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